社保完備・マンツーマンサロンの歩合設定について。どれくらいの歩合率が適正でしょうか?

こんにちは。 Beauty Salon Branding College(BSBC)の学長/No1 Salon Branding Producerの高橋譲太郎です。BSBCでは、美容院・美容室・美容サロンの経営についての情報発信と、本格的に経営改善をしていく方のためのコンサルティングをご提供しています。



さて、今回は【社保完備・マンツーマンサロンの歩合設定について。どれくらいの歩合率が適正でしょうか? 】というご質問をいただきましたので、回答させていただきます。このご質問者のオーナー様は、「できるだけ高い歩合を設定してあげたいけれど、社会保険料のことを考えるとどれくらいの歩合が適切なのかが分からない」ということを悩んでいらっしゃいました。

【高橋の回答】

できるだけ歩合率を高く設定してあげるというのは、スタッフさん想いの素晴らしい経営者様ですね。とは言え、あまりに高く設定し過ぎて経営悪化の原因を生み出ししまっても良くありません。まずは人件費50%以内に抑えるということを想定してみてはいかがでしょうか。

人件費を50%以内に抑えるというマンツーマンで完全週休二日制の場合ですと、一人当たりの月間の生産性は、おそらく60万ほどになるかと思います。高めにお給料を設定すると想定した場合、60万円の50%である、30万円を人件費として使うとします。この30万円には、社会保険料も含めて計算していきます。

社会保険料は、給与額面に+15%上乗せになるイメージです。すなわち、給料額面×社会保険料15%30万円にする必要があります。これを計算する場合は、まず30万円を1.15で割ります。そうすると15%の社会保険料を除いた基本設定額が出てきます。


30
万円÷1.15260869円ですね。ここでは端数を外して26万円としましょう。つまりは、【60万円売り上げる人を、社会保険料を含めて人件費50%以内のお給料に設定したい】となった場合、給料額面は26万円に設定しておけばおおよそ着地します。では、歩合は何%設定にすれば良いか?も計算してみましょう。

算出された給与設定額の26万円は、売上の60万円に対しての何%になるかを求めます。すなわち、26万÷60万=0.4333となります。43%ですね。逆から考えると60万円の売上×43%25.8万円。これに社会保険料負担分15%が上乗せになるので、25.8万円×1.15以降29.67万円でギリギリ収まります。

ここから言えることは、社会保険料を含めて人件費50%以内で抑えたいのであれば、【43%】がギリギリラインです。実際には有給休暇や、会社負担の健康診断などにもお金がかかりますから、その分も差し引きしておくと良いでしょう。これらの事を踏まえて、高めにお給料を、設定した場合【Max40%】が歩合の着地ラインかなと思います。

ちなみに、社保は本人も差し引かれます。25.8万円の額面から14%分くらい本人負担となります。手取りは25.8万円×0.8614%引いた割合です)=21.672万円です。手取り21.6万円は決して高くありませんので、やはりマンツーマンであっても、生産性80万円を目指せると良いですね!


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